「ずっと、苦しかったんだよな。辛かったんだよな。……よく、頑張ったな」
「っ……!!苦しかったし、辛かったよ……!!ひとりじゃ何もできなくて、夏に嵐が来たら震えて動けなくなって……!!」
寮生活を送っていた中学生の時、人に迷惑をかけた。
当番制のご飯作りもままならないくらいの時もあった。
直接詳しく話したことはないけど、事情を大方悟っていた友達が当番を変わってくれたりしていたのが申し訳なくて。
だから私はエスカレーター式で、普通に過ごしていれば進学出来た高校を撥ねた。
転勤族であるお母さんが家にいない環境でも、誰かに迷惑かけるよりは何倍もマシだって思ってこっちにこの家に戻ってきた。
「……実花、大雨が降って怖くなったらいつでも俺を頼れ。早朝でも深夜でも、いつでも」
「でも、湊君に迷惑が……」



![[完結]初雪が降る前に~君がくれたもの~](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10207-124.png)