「私はもう、大事な人を失いたくないの!!」
悲痛な声を上げた私に湊君は一瞬驚きの表情を見せた。
そして困ったように微笑んで、言った。
「……あー、完敗。どこにも行かないから離して」
その言葉に安心し、私はゆっくりと湊君の体を解放した。
そして見た湊君の顔は、心なしか紅潮しているように見えた。
「……話せよ。なんか悩んでることとか辛いことあるなら。話せば少しは楽になるかもしれないだろ」
ぶっきらぼうにそう言う湊君は私の隣に座り足を投げ出した。
「お前は無理して笑いすぎ。強い雨が降った日にすごい青白い顔してんの、自分じゃ分かってないだろ」
そう言われて私は初めて知った。
私、そんなに無理してたんだ。



![[完結]初雪が降る前に~君がくれたもの~](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10207-124.png)