ぼんやりしてると、うるさい足音が廊下に響き渡る。
私に反響して近付いて来るのが解る。
私はポケットから手鏡を取り出し、わざとらしく髪を直す様な真似をする。
「ねぇ、井川さん…?」
誰こいつ…?
見た事もないんだけど。
真冬「あ、私貴方と同じ三年の。…真冬って呼んで!」
バッカみたい。
なんでこんな面倒な奴らと関わらないといけないの。
そう思っていた矢先、その女は周りの女子共を蹴散らした。
真冬「今、井川さんと話してるから。ちょっと外してくれる?」
私は、この女の頭からつま先まで、撫でる様に見た。
スカートの丈。
染めてないロングの髪。
はい、普通。
目線は同じぐらい。
何かイライラする。
私は言葉を放つ。
香澄「…なんだっけ?真冬?だっけ。あたし、そんな暇じゃないんだけど。」
真冬「とりあえずあの子らはいーのいーの。御免。私、あの人達とツルんでて、退屈してたんだ。ちょっと付き合ってくんない?」
香澄「…いいよ。別に。」
何なの?
ズケズケと入ってくんなよ。
そう思いながらまずは一言。
香澄「あんたさ、どーゆーつもりであたしに話掛けて来たんだよ。あたしはあんたの事も知らないよ。」
その女は脅えた表情も何一つ見せなかった。
真冬「いいじゃん。ね、妹居るんだよね?」
お前に関係あるかって。
ってゆうか、私の事、怖くないわけ?
香澄「…居るよ。バカな妹。で?」
真冬「私も。弟だけど。…妹っていいよね。ウチは弟だからね。良くわかんない。不良ぶってんの。」
私に話を合わせているのかは解らない。
けれど、私に怖がる事をしない奴って上等じゃん?
仲良く出来るかもって思った。
この学校で、初めて誰かと話した。
きっと、もしかしたらこの女も解るかもしれない。
そう思った。
だから思い切って、顔立ちとは不似合いな事を言ってみる。
香澄「…あのさぁ。話なら、屋上で聞くけど。」
彼女は少し笑って見せた。
あ、隙を見せたかもしれないと思った。
でも言葉を撤回するのは違う。
真冬「屋上?いいね、行こ。この人達、邪魔だし。」
可愛い気ない女。
無邪気なの?
それ素なの?
生意気だなぁ。
でもまぁ、誘ったの私だし。
…ってえ?
同じにおい?
私に反響して近付いて来るのが解る。
私はポケットから手鏡を取り出し、わざとらしく髪を直す様な真似をする。
「ねぇ、井川さん…?」
誰こいつ…?
見た事もないんだけど。
真冬「あ、私貴方と同じ三年の。…真冬って呼んで!」
バッカみたい。
なんでこんな面倒な奴らと関わらないといけないの。
そう思っていた矢先、その女は周りの女子共を蹴散らした。
真冬「今、井川さんと話してるから。ちょっと外してくれる?」
私は、この女の頭からつま先まで、撫でる様に見た。
スカートの丈。
染めてないロングの髪。
はい、普通。
目線は同じぐらい。
何かイライラする。
私は言葉を放つ。
香澄「…なんだっけ?真冬?だっけ。あたし、そんな暇じゃないんだけど。」
真冬「とりあえずあの子らはいーのいーの。御免。私、あの人達とツルんでて、退屈してたんだ。ちょっと付き合ってくんない?」
香澄「…いいよ。別に。」
何なの?
ズケズケと入ってくんなよ。
そう思いながらまずは一言。
香澄「あんたさ、どーゆーつもりであたしに話掛けて来たんだよ。あたしはあんたの事も知らないよ。」
その女は脅えた表情も何一つ見せなかった。
真冬「いいじゃん。ね、妹居るんだよね?」
お前に関係あるかって。
ってゆうか、私の事、怖くないわけ?
香澄「…居るよ。バカな妹。で?」
真冬「私も。弟だけど。…妹っていいよね。ウチは弟だからね。良くわかんない。不良ぶってんの。」
私に話を合わせているのかは解らない。
けれど、私に怖がる事をしない奴って上等じゃん?
仲良く出来るかもって思った。
この学校で、初めて誰かと話した。
きっと、もしかしたらこの女も解るかもしれない。
そう思った。
だから思い切って、顔立ちとは不似合いな事を言ってみる。
香澄「…あのさぁ。話なら、屋上で聞くけど。」
彼女は少し笑って見せた。
あ、隙を見せたかもしれないと思った。
でも言葉を撤回するのは違う。
真冬「屋上?いいね、行こ。この人達、邪魔だし。」
可愛い気ない女。
無邪気なの?
それ素なの?
生意気だなぁ。
でもまぁ、誘ったの私だし。
…ってえ?
同じにおい?

