「お前のせいで祐也はこんな目に…」
ごめんね…私なんかのせいで…。
「祐也じゃなくて…お前が死ねばよかった」
そうだよね。私もそう思ってるの
「ここから出ていけよ!近寄んなよ。」
わかってる…それが私のケジメだもん…
「総長だと思って信じた俺が馬鹿だった」
蒼太…みんな…ごめん。本当に…ごめん

ピピピピピーッガッチャン

「…夢…だったんだ…。嫌…違う。」

私は現に現実で起きていた事を夢で見た。
あんな残酷な事が起きて…人間失格だよ。
私って…生きてる意味…資格あるのかな。

「私が…仲間を殺したのにな…」

そう。私は大事な仲間を殺したんだ。
命は助かったといえ昏睡状態であり…
いつ目覚ますのかわからないし…
目覚める事が不可能に近いと言われてる。
そんな事考えていると下から声が聞こえた

「美奈ー、ちょっと降りて来なさーい!」

この声は…間違えなく…母さんだ。
身体だるいし寝たふりでもしようかな。

「いいのよー。寝たふりしても…。」

…命に危機感じた私は飛び上がった。

「なんでわかんのよ…はぁ…。」

私はもう…死んでもいんだけどね、、
母さんを殺人者にしたくないし行こうかな

「カウントするわね。10…9…8…7…6」
「今から行く。」

ていうかいつも思うの。あたしの家ってさ
普通の人の家と比べたら広いはずなんだけど
どうして母さんの声が部屋まで届くのよ…。

ガチャッ

「…なに?眠いんだけど。」

部屋を出て階段降りて10分程度歩いて
リビングに着きリビングのドアを開けると
母親が座ってのんびりしながら待っていた

「あんた学校行きなさい。」
「………。」

え?今何か聞こえたのは聞き違いだろうか
そうだよね。きっと幻聴だろう。うん
そんな私の心の声が母さんに届く事はなく

「…あれから2年よ。いい加減行きなさい」
「……2年…か。」

2年。そう。私が大事な仲間を殺して2年
2年も経ったのか…早いな…なんか。

「でも行かな「行くわよね。」
「……。」
「いつまでうだうだ言ってんのよ」
「いつまでって、おい!」
「なに?」

文句言おうとしたが母さんの圧力に負けて
言える自信がなくなったなー。
母さん一般の人から見れば若い普通の親。
だけど…こう見えて蘭鬼の初代総長。

仲野咲希 - ナカノサキ
世界が誇るグループ 仲野財閥の社長
美奈 琥珀 の母親であり ふたりlove。

たまに雰囲気で だすから怖くなる。

「いいえ。なにもありません。」
「よし。それでよろしい。」
「はい。」
「あ〜あんた桜華高校だからね〜」
「…桜華?…それは…あの…」
「大丈夫大丈夫。何も起きやしないわよ」
「いや…あの…そういう問題ではなく…」
「なによ」
「…俊さんいなかったけ…?」
「いるわよ俊一応教師だからね〜」
「え!俊さんの担当のクラスは嫌だ。」
「そんな我儘知らないわよ」
「…ですよね…。」

俊さんがいるなんて…嫌なのに。
私の我儘なんて聞くような母さんではなく
私に制服を渡してきた。

「はあ?!」
「何よ。うるさいわね。」
「いや、これ…スカート…だよね?」
「どっからどーみてもスカートでしょ。」
「いやいやいや…スカートしか駄目なの?」
「あんたは女なんだから決まってんでしょ」
「…男装していきたい。」
「あんたには無理よ。」
「はあー。いつからなのよ」
「え?今日に決まってんでしょ。」
「はあああ!?何時から?」
「8時までに学校」
「今何時!?」
「7時40分ね〜」
「早く言えよ!綺麗に遅刻だろ!」
「誰か歩いて行けっつたんだ!」
「バイクで行くつもりだけど?」
「馬鹿?椎名に送ってもらうのよ」
「椎名どこにいんのよ!」
「外で待ってるわよ、早く用意しなさい」
「そゆことも早く言えよ!!!」

私はそれからバタバタと急ぎ部屋に行き
母さんに渡された制服に嫌々ながら
着替えて全速力で家の外に出た。

「お嬢様。おはようございます。」
「椎名!!おはよ!ごめん!急いで!」
「お嬢様。落ち着きください」
「落ち着いてる余裕なんてないわよ!」
「わかりました。お乗りください。」
「うん。」

バンッ

私は慌てて乗り込み車のドアが閉まり
椎名は運転席へ乗りエンジンをかけた。
椎名って言うのは私の家の専属運転手の事

「お嬢様、なぜお急がれているのですか?」
「なぜって、遅れるからでしょ?」
「申し訳ありません。時刻は過ぎてません」
「それはそうよ!その為に急いだんだから」
「あの…1時間くらいは余裕ございますが」
「そんな訳ないでしょ!今何時よ」
「ただ今8時丁度でございます。」
「あーぁ。遅刻決定〜新入早々。」
「お嬢様…9時まででございますが…」
「はあぁあっ!?」

い…い…今なんて?聞き間違えじゃない?
椎名…え?9時まで?どういう事???

「あんのばばあー!ハメやがったな!」
「お嬢様。お言葉が悪いですよ。」