「そんなに驚くこと?」


「驚くよ!もう、びっくり!」


「華、そういえば蓮は?」


「…蓮は、バイトだよ」


言いにくそうにする華


「そう」


「何のバイトか聞かないのか?」


「私、他人に興味ないから。蓮の姿だけ見えないから聞いてみただけ」


「蓮のことを勝手に話したりはしないが、お前は少し冷めてるよな」


陽斗が目を少し細める


「まぁ、いいじゃない…藍雪のお父さんも警察官なの?」


華の言葉に肩を大きく揺らしてしまった


「…関係ないでしょ?あなたには」


「…っ、ごめん」


華が泣きそうな顔で謝る


「いや、華は悪くない」


昴が華の前に立つ


「藍雪…」


愁が遠慮がちに私を呼ぶ


「お前、俺らとうまくやっていく気ないのか?」


陽斗が咎めるような声で言う


「ないけど?」


陽斗が怒って私の前に立ち私を睨む


「何?昼間も言ったけど、私は自分の目的の為に生きてるの。あなた達と馴れ合う為じゃない。」


「…っ、お前自分がどんな目をしてるのか分かってるのか?」


恐ろしいものを見たかのような陽斗


「知らない。もういいでしょ?私出かけるから。」


そう言って私は寮を出た




「…目がどうしたんだろ?」



陽斗に言われたことを疑問に思いつつも私は剣道の稽古に向かった