みんな、朱里を見てから、男の子に目を移す。
「え、また染谷さん?」
「なになに?またぁ?」
女子は固まって、コソコソと言う。
「朱里ちゃんがアイツに本気になんてなる訳ないのに、勘違いして可哀想だな〜」
「今日も、あの言いっぷり見事っすね」
男子は、朱里の発言を嬉しそうに話す。
「でも、さ染谷さんいい人だよね」
1人の女の子がそう言うと、みんな考えて、「まぁ、女子には優しいよね。」こう言う。
そうなんだよ。
人の好きな人は決して狙わない。
いい子、なんだよ。
ほんとに。
私と朱里は、教室に向かった。ドアを開けると、結構揃っていて、朝の騒ぎを聞いた人はコソコソと話し出す。
朱里は、気にせず席に座ると、早速隣の男子に話しかけられている。
すごいやつ、



