もう1度、あの恋を




私もしばらくしてからみんなの場所に戻ると
なぜか、いるはずのない人物がいた。





……なん、でここにいるの?



「まさか、奏太くんも来るなんて…!」

「足りなくてさあ~、な!奏太」



女の子は、嬉しそうに奏太の隣に座っている。



朱里は、私の存在に気付き、少し気まずそうにストローを口に入れた。



「あ、中谷も来てたんだ」


男の子に話しかけられ、私は、ハッとして奏太から視線を外す。そして、席に座り、みんなの歌を聞いていた。



すると、突然朱里が口を開いた。


「あっれぇ、奏太くんもこういう所、
来たりするんだね~」


「来ないかと思ってたぁ
ね、みんな~」


朱里は、隣の男の子といちゃつきながら奏太にそう言っている。みんなは、「え?」と一瞬驚いたが、「うん」 と言った。



まあ、確かに、行ったことないよね…


なのに、なんでこんなとこ来てんのよ