ゴミを捨てて、戻ろうとしたら足音が聞こえ、咄嗟に隠れてしまった。
あ、やばっ。
影から見てると、そこには、奏太と女の子。
何あいつ掃除サボってんのよ……そう思って見てると、女の子は急に奏太に抱きついた。
……何してんの?
その場面を見てチクリ。
胸が痛むのがわかった。
「……なに?」
奏太は、いつもと同じように声をかける
「私、奏太くんが好きなの……、付き合ってくれない?きっと、きっとね、美月ちゃんより私の方が楽しいと思うんだよね」
………ねえ、奏太
あんた、どうすんの?
なんて言うの?
私は、奏太の返事を聞くのが怖くて逃げてしまった。
そして走って教室に戻る。
「わあっ、びっくりしたあ~」
朱里は、びっくりして私のことを見てるけどそんな気分じゃない。
帰りのHRが始まっても全然集中出来なかった。
そのまんま、放課後。
「澤田くんに呼び出しされたんだっけ?
じゃあ、芹沢さんと仲良く帰るねぇ」
そう言うと朱里と芹沢さんは帰って行った。その後もだんだんと生徒はいなくなりいつの間にか1人。



