2人分を作り終えると、ラップをかけ、1つはテーブルに置いてから、もう1つを冷蔵庫にしまった。
私は、エプロンを外し、ソファーに座る。
しばらく電源のついてない真っ暗なテレビを見つめてから部屋に戻った。
部屋に戻り、隣の家をみる。
カーテンの隙間から微かに明かりが見える。
ふぅん。奏太いるんだ。
そう思うと、またさっきのことを思い出した。
「……なんだって言うの、」
ボソッとそう呟くと私は、中学のアルバムに
手を伸ばした。
パラパラとめくると、中2の終わりの写真には、
どれも奏太が写っている。
私も奏太も、幸せそうな顔で。



