もっと早く。 「…ごめんねっ、私ちゃんと、向き合うから」 涙を拭きながら真っ直ぐ前を見ていうと芹沢さんはニコッと笑った。 「仲良く学校に来るの待ってるよ、私っ」 ほら、ね。 朱里も芹沢さんも、こんな子なの。 もっとみんな良さを知ってほしい。 「……ありがとうっ」 最後にお礼を言うと芹沢さんはまた嬉しそうに微笑んだ。今日は何回笑顔を見たんだろう。 そして、私たちは、ファミレスを後にした。