「………うん」 朱里は、静かにそう言って、ベンチから立ち上がるとマフラーぎゅっと握りめながら前を歩いていった。 「……遅くに呼んじゃってごめんねっ じゃあ、またね…」 小さいバイバイをすると、トボトボと帰って行った。 その後ろ姿を見て私は、胸が苦しくなった だって、自分は何も出来なかったんだって そう思ってしまったから。