もう1度、あの恋を






それから、放課後、いつものように奏太と一緒に帰る。




「あのさぁ……、」




静かな帰り道で、そっと口を開いたのは奏太。





「……あの神社の祭り、今年は2人がいいんだけど、さ。」






ーあの神社とは、私の家の近くにある大きな神社のお祭りのこと。





「……っ、それ私も思ってた……っ」



私は、顔を上げて、満面の笑顔で奏太のことを見る。そして、奏太もクスッと笑った。





「じゃ、家の前で」


「うんっ、じゃあまた明日」




そう言って私達はお互いの家に入る。





まだ少し先のことなのに、早く来てほしいって思う。待ち遠しいって。









だから、その日の夜はすごく豪華に作ったのを私は今でも覚えている。