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 「…投身自殺…ねぇ」

 不機嫌な神に、今回の一連を報告したアイルは頷いた。

 「はい、報告は以上です」

 「来世は何年後…いや何十年後かねぇ」

 「…恐らく34年後かと」

 さらに不機嫌に溜息を漏らした神は、まとめられた報告に疑問を持っていた。

 「アイルくんさぁ、もう少しボクの創った筋書きに沿ってくれないかなぁ?自殺を止める、とかさぁ」

 「俺にそんな権利ないんで。あくまでも運命の輪に乗せるのが役目のはずです」

 そう、これは神のかいた筋書き。

 現世の二人の魂は交わることのない運命にあった。

 永遠を誓い再びめぐり合おうとも、想いを共有することが出来る保証はない。