恋愛クラブ

「…はい?サ…ラ…?」


誰のことを言われてるのかわからなくて、思わず辺りをキョロキョロ見回した。


「わりぃ、吉田。帰ってくれるか」


「え…あ、あの、でもいま…」


キヌさんが驚いたような表情でズッと私を見ている。


「何でもないから。気にすんな」


「…でも!」


「じゃあな」


「……」



藤沢タクは強力に私をこの場から離れさせようとする。


自転車を押しながら、キヌさんのそばを通る時に軽く会釈した。


私を「サラ様」と呼んだキヌさんと、何故か少し機嫌の悪い藤沢タクを残し、私は帰るしかなかった。