対する俺は
クウォーターのためブルーアイ(青い瞳)
を隠したくて


口元までかかるか
かからないかまで伸ばした前髪に


特にイケてない
マッシュルームのような髪型。


クラスでは既に地味男として
存在感が薄くなっている。


まぁこの際だし
俺のことを話すと、


俺の両親は両方とも
世界的にも有名なピアニストで


その子供として生まれてきた俺は
ピアノの才能を生まれつき持って生まれた。


その才能は開花するのも早く。
言葉を覚えるよりも早く
ピアノを覚えたくらいだった。



ママ、パパ、の言葉を
覚えるのと同じくらいの時に
簡単な曲なら弾けるようになり、


3歳の頃にはコンクールで
年上のお兄さん達を越して
賞やメダルなどをたくさんもらってた。


そうすると周りの卑怯な大人達は
俺に対して


「親の顔を使って入賞してる」とか
「親が金を使ってたいして
上手くないのに入賞させてる」とか


子供だからまだ理解してないと思って
無神経に言いたい放題言うヤツも沢山いた。


でも、子供の記憶って凄いもので
その時理解しなくても覚えているので


歳が上がるにつれて
あの時の言葉を理解できるようになる。


だから、小学校の時に理解してきた俺は
そういう事を言う大人を見返そうと思って


必死になって練習した。
おかげで卑怯な大人達は
何も言わなくなった。


いや、言えなくなったのかもしれない。
でも、そんな事はもうどうでもいい。


でも、俺はピアニストになりたい訳じゃない
ホントの夢は作詞・作曲家だ。


ベートーヴェンやモーツァルトなど
有名な作曲家たちの曲を弾いてきて


その一音一音の意味の深さに
俺は中学の時引き込まれた。


その後、テレビや街中で流れる音楽の
歌詞の素晴らしさにも引き込まれた俺は


親の決めたピアニストへのレールから
離れることに決めた。


だから、ピアノも弾きつつ
俺は作詞・作曲も趣味でしてる。