すきなのに!!

びっくりするくらい低い声で肩がピクリって動いちゃったよ。

さっきもなんかいい声だなとか思っちゃったけど、万里くん相手だからもっと低い声にしてるのかな。



万里くんは眉をひそめてから一度あたしを見て、再びトップに視線を戻した。




「クラスメイト、らしい」

「らしいってなんだよ」

「知らね。俺学校行ってないし」

「……ちっ」




うっわ!!でっかい舌打ち。輝といい勝負なんじゃないの?


トップが片手を横に出すと後ろからそそくさと昨日の金髪野郎が出てきてトップの手のひらに煙草を置いた。


げ!煙草嫌いなのに…!


金髪はトップの持つ煙草にライターで火をつけると後ろに下がって行った。


ただしあたしをすごい形相で睨みながら。



ひえええ恐ろしい!


あたしでもわかるくらいかなりやばい空気になってきたから妄想は控えめにしたいんだけど、あまりの恐怖で逆に妄想力が最大限にまで引き出されている。



「…お前」


「は、い?」




ブルーアッシュのトップがあたしを見下ろす。

さっき万里くんを見下ろしていたときの冷たい瞳で、あたしを見下ろす。



う、わ……な、なんか緊張してきた。


手汗をスカートでさりげなく拭きつつあたしはトップを見上げる。



この人、よく見たらすっごく美形。

群青色の瞳に透き通るような白い肌。

外国人みたいな容姿。



「き、…」

「…き?」




おっと危ない。綺麗って言いそうになった。

不可解そうな顔をするトップに向けて勢いよく首を横にブンブン振った。