「はぁ、やっと着いたー」
門から玄関まで遠すぎなんですけど。
誰ですかこの家の設計者は。
あたしはそのまま階段の1番上にしゃがみこんだ。
扉もデカイね…このままいくとこの扉も自動かな。
颯くんはインターホンを鳴らして颯くんを背負い直した。そして颯くんはポンと手を叩くとしゃがみ込むあたしを見下ろす。
「そういやー言い忘れてたんだけどさ」
「ん?」
颯くんは何人もの女の子を落としてきたであろうお馴染みの詐欺スマイルを浮かべて、あたしに微笑んだ。
「今から家の中から出て来るお姉さんには気をつけた方がいいよ、自分の身は自分で守りましょうねーしおりちゃん」
「は?てかあたしここが誰の家か教えてもらえてないんだけど??」
颯くんは意味深に笑って目の前の扉を見つめた。
どういうことだ?
立ち上がって颯くんに聞こうとした瞬間、扉がギギーと音を立てて開いた。え、これは手動なの?
混乱するあたしをよそに、中から出て来たのは…
「おっかえり颯ちーん、どこ行ってた……あれ?女の子?」
白いワンピースを身に纏って、黒くて長い真っ直ぐな髪を耳にかけて不思議そうにあたしを見つめる、とっても美人な女の人だった。
