あの不思議な夢をみてから数日。

私は17歳になった。

そして、その日の夜…
あの妖精との約束の時が近づくのを感じる。

特に時間は聞いていないはずなのに、何故か私にはその時がわかるような気がした。

そして…

「っ!?」

21時になった瞬間、お気に入りの童話集が光り出すと
辺りはまるで昼間のように明るくなった。

光の中からあの声が聞こえる。

『今こそあなたの夢を叶えましょう。
さあ、目を瞑って…
あなたの望む世界を思い浮かべるのです。
そして再び目を開けた時、
貴方はその願いを叶えることが出来るでしょう。』

私は妖精に言われたとおりに目を閉じ、頭の中に童話の世界を思い浮かべた。

すると、ふわりと体が浮くような感覚がして意識が薄れていく…