「あれ? ほんとに待ってる」
体育館に戻ると、そこには青葉がいた。
那月先輩に告白したあと、ひとりでボーッしてたから、結構時間が経ったと思う。
「待ってるよ。 約束だし」
「一方的だけどね」
「……ちょっときて」
ぐい、と手を引かれて体育館の中へ入る。
あたしと青葉、ふたりきりだ。
「今からスリーポイント決める」
「どうぞ」
あたしは見守り役かい。
なんて思うけど、違うことしてたらさっきの痛みも和らぐかも……。
「俺には好きな人がいる」
シュッ
ボールがリングをくぐる。
「そいつは、バカで、うるさくて、むだに明るくて、鈍い」
シュッ
戻ってきたボールを拾い、またシュートする。
青葉、好きな人の悪口しか言ってなくない?
ってか、どういう状況これ……。
「俺の好きな人は、高宮 陽」
青葉はシュートを打たなかった。
視線はあたしに向けられる。
「え……? あ、あたし……?」
「そうだよ」
「いや、意味わかんな……」
「好きだって、言ってんの」
意味わかんないよ。
青葉の真剣な瞳に、クラクラする。
まっすぐに想いを伝えてくれてる。



