急いで家に帰り、私服に着替え、薬局で買った薬と飲み物を買って先生の家へ向かった。
家から先生の家へ向かうのは初めてだ。
あ、ここ先生に助けてもらった自販機だ。
少し急ごうかな。先生の家まで歩いて行ける距離でよかった。
少し急ぎながら向かうとあっという間に先生の家に着いた。
ちょっと緊張する…
インターホンを押すと、中からガサゴソと音がするのが聞こえる。
「…はい」
うわ、すごく枯れた声。結構な風邪に思える。
「あ、明です」
「明?」
「明七瀬です」
そう伝えるとのそのそとゆっくり歩く音が聞こえ、ドアが開いた。

