「あ、私次の駅だ」 「ああ、俺はまだ先の駅だ…気をつけて帰ってね」 そう優しく言ってくれる夏くん。 「うん。ありがとう」 そうお礼を言うと、夏くんの吊革を掴んでいない方の手が私の頭に伸び、くしゃくしゃと私の頭を撫でた。 「じゃあ」 そう言って、私の頭からぱっと手を離し、私が出られるように少しスペースを空けてくれた。 「あっ…うん。ばいばい」 あ、あれ?夏くんすごく普通に頭撫でた? 諸星先生といい、夏くんといい…最近は頭を撫でるのが流行りなの??