きちんと完食してしまった私は、お皿を洗ってくれている先生の背中に向かってさっきの恥ずかしさをぶつけた。
「さっきの、あーんってやつですよね」
「…そういえば」
「結構恥ずかしかったです」
「そうやって口に出されるとこっちまで恥ずかしくなってきただろうが」
「だって、あんなこと好きな男の人に初めてされたし…」
かあっと先生の耳が赤くなったのがわかった。
「でも、今まで付き合ったやつとか」
「先生が初めてだよ」
そう一言、ぼそっと呟いただけなのに、ばっと振り返る先生。
「キスだって…初めてだよ…」
今度は先生の方を見ないでぽつりと呟いた。

