少し前のこと。
「七瀬ちゃん?」
ぽんと肩を叩かれ、振り返ると夏くんがいた。
「何かあった?」
「あ、えっと…ううん」
「先生のこと…?」
「え?夏くん…気付いて…?」
「あー、いや。そっか…ていうか、もしかして体調悪い?」
そう言ってナチュラルに自分の額と私の額に手を当て熱を確認する夏くん。
「一人で帰れるの?良かったら、送ろうか?」
「そんな!夏くん部活あるでしょ?」
ああ〜と髪をくしゃくしゃとする夏くん。今もちょうど走り込みの最中だったのだろう。
こんかに心配してくれる友だちがいるだけで私は幸せ者だ。

