「ていうか、今更だけど、七瀬がみんなに陰口言われないの奇跡なんだからね?」
「え?」
「放課後の補習よ!みんな、羨ましいとは言ったけど、七瀬の人柄と、まあ、課題が大変そうなのとでみんな今の実習生のようには七瀬のこと一切言わないじゃない?」
「…たしかに。羨ましいとは言われたけど、代わってだとかそんなことは言われなかった…もちろんはるにもね」
「そうでした」
ふふふと笑うはるのよこで、夏くんが、
「じゃあ、七瀬ちゃんは諸星先生のことどう思ってるの?」
と聞いてきた。
「え?」
「七瀬ちゃんが諸星先生のこと大好きだったら、周りの子から嫌なこと言われたりしてもおかしくないよね」
きょとんとする私に、分かりやすく付け加えてくれる夏くん。
「あー…私、どちらかというと、苦手だったんだよね」
それは、教室でも言っていたから周りの女の子は知っていたと思う。
「今は仲良いもんね」
横からはるがそう言って私の頬を人差し指でつつく。
「普通だってば」
はるの人差し指をつかんで、戻す。
…周りから見ても仲良く見えるのかな。
ちょっと嬉しいかも…なんて、今の顔に出てないよね?

