「失礼しました」
ぺこりと頭を下げ、数学準備室を出て教室に戻ると、はるが待っていてくれていた。
「おかえり〜」
「お待たせ。ごめんね、先食べていてくれてもよかったのに」
と言いながら、席に座ると、
「あれ?髪に何かついてるよ」
とはるに言われた。
また?
さっき先生に取ってもらったのにと、頭を触ると、付箋が付いていた。
…ありがとう?
そこには、ありがとうの文字。
この付箋…多分諸星先生のだ。
ゴミを取るふりをしてわざと付箋を髪につけたってこと?
なんなのそれ!なんて、思いながら、ありごとうの文字が嬉しくて。こんな回りくどい方法で感謝の気持ちを伝える先生がおかしくて、つい笑ってしまった。

