「早く起き…」


「おおお、おはようございます!!」


声の主が誰かということを思い出した私は一瞬にして目が覚めて、ベッドから飛び起きた。

そうだ、私、今日から王子の家で家政婦するんだ…!


一気に身体を起こす私。


すると、王子の顔がものすごく至近距離にあって。


それはもう、おでこがくっついてしまいそうなほどに。


「わ、わわっ、ごめんなさいっ」


慌てて王子からガバッとはなれる。


一瞬、心臓がとまるかと本気で思った。

男の人…ましてやイケメンになれていない私にとって、朝から王子は刺激が強すぎる…



「俺の方こそ、勝手に入って起こしてごめん」


王子がそういって申し訳なさそうな顔をする。

そんな!

だって王子が起こしてくれてなかったら私、いつまでだってすやすやねてたかもしれないから助かった。


それに、昨日の今日で部屋に鍵をかけていなかった私もかなり大丈夫じゃない。


「むしろありがとうございますって感じです!あやまらないでください…」


「ごめん…。我慢できなくて。」


そうやってもう一度謝る王子。
よほど私の寝室に入ったことに罪悪感を抱いているのだろうか。

全然気にしないのに…


それに、


なんか王子…



昨日から思ってたんだけど、
なんかおもってたのとキャラ違う──?