そして、玄関の壁へと腕を組んで寄りかかる王子。 「──で、誰と会ってたの?」 そういってこわい目で私を見つめる王子。 突然の王子の発言に、へっ?という間抜けな声が漏れる。 誰と会ってたの、なんて。 なんでそんな事を王子が知ってるの? 「あの……私が誰かと会ってたなんて、どうして知ってるんですか?」 「そんな事、普通に考えれば分かるから」 た、確かに。 いきなり店を飛び出して、こいつは公園で遊んでいたのかなんて思われる方が嫌かもしれない……。