「………そっか、じゃあ協力よろしくな!」



そう言って満面の笑みで夕日を見つめる龍人。



その笑顔はまゆに向けたものなんでしょ?



私の前でそんな風に笑わないでよ。



隣にいる私を見て。



「う、うん」



龍人にとって私は所詮幼馴染み。



それ以上でもそれ以下でもない。



わかっていたはずなのに現実を突きつけられた気分で胸が痛い。



私にその気がないならそんな態度とらないでよ。



優しくしないで…笑いかけないで…。



龍人のバカ。



大っ嫌い………。



うそ……本当は大好き。



本当は…本当は……大好きなんだよ?



今は…辛くても……幼馴染みでも友達でもいいから……そばにいたい。



でも…できることなら、辛い思いなんてしたくないよ………。