友情は初恋と引き換えに

ガチャ



私が悩んでいると、背後の方で屋上の扉を開く音が聞こえた。



びっくりして、素早く後ろを振り返ると…。



「あれ、学校の先生ですよね?お帰りにならないんですか?」



「え、あ、はい…」



見るからに服装から警備員だということがわかった。



最終下校時刻だし、生徒がいないか見回りに来たんだと思う。



「ここはもう鍵を閉めますよ?」



「あ、すみません!すぐ出ます……………あの、少しいいですか?」



「はい…?」



警備員さんが毎日ここに来ているなら、鐘を鳴らす人のことを知っているかもしれない。



今日でこの学校とはお別れだし、聞くなら絶好のチャンス。