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「はっ…はっ…はっ…」



教室のドアが見えてきた。



「…ふぅ…」



深呼吸をしてゆっくりとドアのガラスから中をそっと覗く。



中には外を眺める如月。



外を眺めながら泣いて……。



「……ありゃ?」



如月は全く涙なんか流してなかった。



むしろ、少し苦しそうにだけど微笑んでいた。



「俺の無駄な心配だったか…?」



泣いてはいないが、全然辛くないわけではないだろう。



今ここで俺ができることは見守ること、そっとしておくこと。



「…帰るか」



俺は教室を後にした。