「ほら…」



2人が手を差し伸べる。



「結局帰れないんだし、一緒にいようよ!」



「体調悪いなら保健室でも付き合うからよ!」



なんで…?



なんで2人はそんなに優しいの?



私、ちっともいい子じゃないの。



いい子のふりしてるだけなんだ。



なのに…そんなに優しくされたら…。



「…うっ……グスッ…ふたりどもぉ〜…ありがど〜!」



私はこれまでかっていうくらい泣いた。



まるで子供みたいに泣きじゃくった。



「おい!急になんだ⁉︎」



「ちょっとつむぎ、どうしちゃったの⁉︎」



私にこの手を取る資格はない。



でも、今は一緒にいたい。



2人の優しさに甘えたい。



今だけは…この絆を大切にしていたい。



そうしたら、少しは私も前に進める気がするの。