友情は初恋と引き換えに

「わぁぁ!!」



パチパチパチ…。



急に聞こえた観客席からの大きな歓声と拍手。



ステージを見ると、3-6のクラス発表が終わっていた。



ということは、あと1つあってその後が私達のクラスだよね…。



「そろそろ行かなくちゃ」



私は立って、パイプ椅子を片手で上手にたたむ。



「つむぎちゃん!そのくらい誰かに任せてよ!」



玲花ちゃんが手に持っていた椅子を、取り上げる勢いで持ってくれた。



「玲花ちゃん!ありがとう」



玲花ちゃんは同じ衣装担当の子で、私に『明日も頑張ろうね!』ってよく言ってくれた子。



あの言葉は結構私の心の支えだったんだよね。



本当に気が回るいい子なんだ。