朝、起きるとまずテレビをつけてニュースを見る。昨日、または今日の深夜に何があったのかを知るためだ。これはもう日課になっていた。今日のトップニュースは「女子中学生変死体」。

「変死体……昨日のだ。そういえば、昨日のは詳しい情報はなかったな……」

ユウと同じ中学生がこんな死に方をしたのか、と思うと心が痛む。誰がこんなことをやったんだ。ユウはニュースを食い入るように見つめた。

犯行時刻は午後八時半くらい。目撃情報は今のところない。現場の学校はぼかしてあったが、ユウ達が通っている学校だというのは分かった。被害者の名前は―――……

「……カナ?」


カナが……あんな無惨な死に方を……。
朝食を用意する手が止まる。テレビではコメンテーターがいろいろ話していた。
――未来のある中学生を……

ユウは皿を落として割ってしまった。皿が割れる音が耳に響く。

「ユウ、おはよう」

母が階段から降りてきた。動かないユウを母は不思議そうにみる。

「どうしたの……?」

そう母が聞くと、ユウは倒れた。足が皿の破片に刺さって真紅の海が広がる。

「ユウ!」





ああ、こんな夢……前にも見たな……。


その時は夕方で……一人でテレビ見てた……。






夢が正夢になる――………