笑顔を持たない少女と涙を持たない少年



私が授業に出なくてはいけない理由。


それは、授業についていけなくなるからじゃない。


テスト範囲を聞き逃さないようにするためじゃない。


自分のことなんて、考えていなかった。


自分のためにだなんて、考えていなかった。


じゃあ誰のことを、誰のためを考えていたのだろう。


そう。


――周りの人のことを、周りのためを考えていた。


担任に注意をされるから。


両親に不審に思われるから。


りぃに心配されるから。