彼が、『サンキュ』と言うときは、強がっている時だと。 長い付き合いだと、こういうことに気付くから嫌だ。 私は、この式場の純白に似合わない邪な心を隠す。 さあ、ようやく私が願った未来が来たんだ。 私は祐輔の後姿を見つめながら、 「おめでとう、―――安達くん」 ―――心から、祝福を送った。 *END*