放課後、私は残って受験勉強をしていくことにした。
机の中の教科書やノート、ペンケースを取り出して机の上に広げる。

ペンケースを開けた時、カッターが自然と出てきた。
そして私はセーラー服の袖を捲る。無数の傷痕。
それを見ると痛々しい。
カッターの刃先を出し、腕に当てようとした、

その時。

「おい、何やってる」

柴田先生が血相変えて
私の所に来る。
そして私の手からカッターを奪いとる。

「先生…」


「その傷、いつから?」

先生は私の腕の傷痕を見て言った。

「この前…授業行かなかった時」

「どうしてリスカなんてしたんですか?」


先生は私を責めるような言い方はせず、落ち着いて話す。
それは先生の優しさなのだろうか?

「いっぱい嫌なことがあって…辛くて、気づいたら切ってました」

たくさんの涙が溢れた。