二人には言わなかったけれど、 私が演劇部の部室へ行きたがらないのには、 大事な時期を邪魔したくないという理由以外にもう一つある。 私にとって演技は とても苦しいものに変わった。 今でも嫌いになった訳ではないし、 陽介や真奈が演じている姿を観るのは好きだ。 物語も好きだ。 けれどその舞台に自分が立つ事を想像すると、 首に括りつけられた縄が ジリジリと私を締め付けるように、 とても苦しく、 もっと言うなら後ろめたい。