「え?海・・・・・?」
次の日の朝、朝食の片付けを一緒にしていると、弥生が海に行ってみたいと言ってきた。
「はい。近くにも浜辺があるみたいなので一人で行こうかと思ったんですけど、昨日みたいに誰かに声をかけられたらうまく誤魔化す自信ないので・・・・。もしご迷惑でなければ、諒さんに一緒に行ってもらいたいんですけど・・・・・」
弥生が皿を洗い、オレが拭いてしまう。一足先に作業を終えた弥生がタオルで手をぬぐいながら遠慮がちに頼んできた。
「全然迷惑なんかじゃないよ。じゃ、これが終わったら出かけよう。昼過ぎになったら暑いから。」
そう答えたオレに、弥生は嬉しそうに笑った。