「もう、絶対離れないよ?」 「離さねぇよ」 俺の服をキュッと掴む。 「ありがとう。ソウくん」 「…………ん」 「ねぇ、」 杏がパッと顔を上げて言う。 「ん?」 「……………好きだよ」 少し顔を赤らめて、恥ずかしそうに杏は言った。 「俺も。杏が好きだ」 俺が言うと、恥ずかしそうにまた俺の胸に顔を埋めた。 しばらく、俺たちはそのまま抱き合っていた。