「さぁ、もう日が変わる。楓、送ってあげなさい」
「あ、大丈夫です、私1人で…「もちろん、そのつもりだよ」」
「ちょ、楓くん」
「早く行こう、杏ちゃん」
そう言って、楓くんは私の腕を引き、歩き出してしまった。
私が挨拶しようと手を引かれながら後ろを見ると、先生は笑顔で手を振っていた。
「ちょ、早いよ楓くん‼︎」
「あ、ごめん」
「……どうかしたの?」
やっぱり、
「え?」
目を見開いて私を見る楓くん。
「今日、様子おかしいよ。病院から」
「………どうしたのは俺のセリフだよ」
その言葉を発した楓くんは困ったように笑っていた。
「どうして、泣いてたの」
「それ、は……、」
「…………西条?」
「…………っ、」
その言葉に息が詰まった。

