ange~天使が恋した王子様~



トボトボと、歩き慣れた道を通る。

溢れた涙は止まらなかった。

こんな状態で帰ることになるなんて。

まぁ、泣いて帰ることは目に見えてたけど。

紗江さんに、また心配かけちゃうな…

嗚咽すら漏れず、音も立てずに流れ続ける涙は悲しいほどあたたかかった。


重い足で歩き続け、ついた家には電気がついていた。

紗江さん、まだ起きてるのかな…


かちゃ

「ただいま……紗江さん?」

やっぱり、リビングの電気ついてる…


「紗江さん?」

玄関で靴を脱ぎながら呼ぶけど、返事がない。

いつもなら出てきてくれるのに。

リビングで寝ちゃってるのかな…