「ねぇ、ここいつぶりだっけ」 「………」 「相当久しぶりだよね。 私がいつも泣いて、ここ来てたとき、誰よりも先に、ソウくんが私を見つけてくれた」 「…………」 「あの家に馴染めない私に、優しくしてくれた。 紗江さんたちの優しさに戸惑っていた私を助けてくれたのは、ソウくんだった」 「………」 私の人生、ソウくんに出会うまで、悲劇ばかりだった。