ange~天使が恋した王子様~



そして、その日のお昼休み。


「杏樹ちゃん」


「………げ、」

彼女に聞こえないように私の後ろで小さく言った棗。

正直、私の少し言いそうになった。


「なに、かな………村尾さん」


「ふふ、クラスメイトだし、由紀でいいよ」


「………由紀ちゃん、どうかしたの?」


「ちょっと、話があるんだけど…いいかな?」

可愛らしく首をかしげる彼女。

残念ながら、嫌な予感が止まらない私には可愛く見えない。


「杏はっ、私と今からお昼食べるから」

焦ったように言う棗。