あのクリスマスからまた時は過ぎ。

気づけば、外の景色はピンク色に薄っすらと色づいていた。

薄いピンクの花びらが舞う春。


「杏、はよ」


「おはよ、ソウくん」

かしゃんと家の門を閉めて言った。


「今年も、同じクラスのなれるかな」


「ま、なんとかなるだろ」

そんな適当な返事をされる。


「今年で同じだったら6年間ずっと一緒だね」


「ああ」

同じがいいなぁ…

この高校の修学旅行は3年だし。


「あ、そっか…」

もう3年生だ。


「杏…?」

今年で、もう最後なんだ………。