「あー、今年も終わっちゃったね〜」

わいわいと片付けをする人たちを横目に棗が机に突っ伏した。


「いや、まだ終わってないから」

何を言っているんだ。


「だって体育祭も文化祭も終わっちゃったんだよ?もう、今年なんて終わったようなもんだよ〜」

まぁ、確かにここからは面白いことなんてない。

まず、もう行事がほとんどないし。

2年の私たちは受験があるわけでもない。

卒業に向けて。というには早すぎる。

まぁ、あと1年なんて早いんだろうな…


「でも、まだ残ってるよ。棗の好きな球技大会もね」


「んー、でもその前に……」

そこから続きを棗は言わなかった。