「杏、行け。もうちょっとで30分だ」 黙り込んだ私を見て察してくれたのか、ソウくんが言った。 「…でも、」 「困ってるんだろ?行ってやれ」 「ソウくん…」 「また、あとでな」 ソウくんがひらひらと手を振って歩き出す。 「…………うん」 私はソウくんに向かって小さく呟いた。 『………杏?』 「…すぐ、行きます」 私は電話を切った。