「ああーーーもー重いーーー」

私は唸りながら両手に大量のペンキを下げて階段を上がった。


「誰かについてきて貰えば良かった…」


「本当にな」

そんな声が階段の上から聞こえた。


「ソウくん!」


「何1人で行ってんだよ、声かけろよ」


「ごめん、ソウくんも作業してたから」


「お前が1人で取りに行ったって聞いて焦ったっての。

ついて行こうと思ってたのに」


「ごめん、急ぎみたいだったから」

はぁ。とため息をついたソウくんは手を出した。