ーパチンッー 鈍い音が部屋中に響く。 「透麻の死を無駄にするのか? あいつが自ら死んだのは黒狼を守るため。 そして、おまえを守るためだ。」 「あたしには耐えきれないっ…… もう、無理なの。」 「大丈夫だ……」 苦しいの、 悲しいの、 怖いの、 人を失いたくない。 「要君っ……。」 要君の胸の中で思いっきり泣いた。