日記にはピアニストの父にではなく、父の薦めたピアノ教室で基礎からしっかり、学んでいることが記されている。

10年分もある日記には、ヴァイオリン指導中のこと感じたことと彼の性格など、彼自身について詳細を記したものがあるのも見つけた。

ピアノ教室の講師は幼い彼に、彼の父「ピアニスト周桜宗月」を意識させないよう、気を使っていたようだ。

彼はピアノ教室のコンサートでは演奏しているが、中学生までコンクールには一切出場していないこともわかった。

周桜宗月がコンサートで成功を博し、話題になるたび、周桜Jr.への期待や関心が高まり、父と比較され始める。

父「周桜宗月」へのコンプレックスは小学生の高学年になったあたりから徐々に強くなっている。