「行けんの?」




前の渉が聞く。





「多分・・・。それよりごめん。今日の最終種目の学校選抜、瞬が勘違いしてるから瞬、塚原先生と渉に対して敵対心いだいてるかも・・・ごめん。」





「なんとなく気付いてたけど。足・・・・・駄目そうなら無理するなよ?」




渉は足をみた。





「イーチニ、イチニ」




百足競走が始まった。
夏音の足の傷が靴下を履いてはいたが、縄で擦れる。
あと一周。
まだ足をついて歩くことさえ許可が出ていなかった。





見事に1位になった。
皆が喜ぶ中、夏音は足の傷が気になっていた。